2013年08月

2013年08月27日

新宿

藤圭子が、マンションから飛び降りて亡くなったという話はショックだった。
精神的状況が不安定であるという噂は、かねてから聞いていたが悲しい話だ。

しかも、亡くなったその場所は、新宿だということだ。

1960年〜1970年の混沌としていた時代、自分の心の飢えを癒すために意味もなく新宿をふらついたりすることがあった。
エネルギーがあっても、持って行き場がわからない時代、新宿に行けば、自分の求めているものに出会える感じがした。

才能と時代がベッド・インしたとかいう話は良く聞く。
「新宿の女」でデビューした藤圭子は、そんな時代の持つ心の渇きを彼女の歌の中で表現した。
媚びを売ることなく、その眼は時代を見つめているようにも感じた。
彼女の歌は、演歌(怨歌)というスタイルを取っているが、ジャンルを超えて、ロックや、ブルースにも通じている
ような気がした。

美空ひばりがいかに、素晴らしい歌手だといわれても、その時代の中で美空ひばり聴かないとその本当の凄さは、わからないだろう。
今の人たちからすると藤圭子が宇多田ヒカルを生んだ才能溢れる人だと言われても、その時代の中で、藤圭子を知らない限りはその素晴らしさを知ることはできない。

同じ時代の中で、藤圭子の歌に出会えたことに感謝したい気持ちだ。



東京の街は、開発されて変わろうとしている。
しかし、どんなに街が変わろうとも、新宿の街がカルチャーに与えた影響力、奥深さは計り知れないものがある。
そして、その面白さに興味は尽きない。



cpiblog00193 at 13:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0)音楽 

2013年08月22日

朝まで待てない

グループサウンズ出身で、日本のロック・ポップシーンで活躍している人はいる。
グループサウンズという枠の中で表舞台に出て、同じ音楽のフィールドで活躍できるということは音楽に対する強い情熱と意思を持ち続けているからだと思う。

「ダイナマイツ」と並ぶ、異色のグループサウンズ「モップス」。

『月光仮面』などというコミカルな曲が深夜放送で人気となり注目されてしまったのでちょっと違ったイメージで見られがちである。

モップスは、最初ビクターでデビューしたが、モンキーズやゾンビーズみたいな音楽をやれと言われて、それがイヤでビクターをすぐ離れ、東芝で再デビューしたとの逸話がある。
東芝では、洋楽においてアニマルズが所属していたためか、モップスはカヴァーをやったりしていたので
アニマルズ的イメージが強い。

モップスのデビュー曲『朝まで待てない』は、阿久悠が、はじめて作詞をしプロデビューしたということで有名な曲。

『朝まで待てない』はズゴイ曲!
ビクターの音源と東芝の音源を比べて見ると明らかに演奏が違っていておもしろい。

ビクターの方は、なかなかサイケで凄みがある。



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2013年08月16日

近場も楽しい。

今年は、わずかな仕事の休みしか取ることができず、久々に東京都のはずれ奥多摩にキャンプに行った。
良くいく場所でありさほど新鮮さはないが、高速の渋滞に巻き込まれることもなく行けるということで、その中でも行ったことのないところを選んだ。

NPO法人のやっている「ほうれん坊」というキャンプ場で、受付のおばさんが自由人的雰囲気を持った感じの人で細かいことをいわれることもなく、普通のキャンプ場とひと味違うのが気に行った。

30分以内に「丹波の湯」、「小菅の湯」があり、今後、都会から逃れる時に使いたい秘密の場所だ。

blog20130822









なぜか、クルマで「ダイナマイツ」を聴きながら、異色のグループサウンズだななどと言いながらクルマで向かったのであるが、その帰り、「ダイナマイツ」、「村八分」のギタリスト山口富士夫さんが亡くなったという話を聞いてビックリした。
福生の路上で、深夜、軍関係者の人の息子に倒されて、頭を打ったのが原因ということだが、
前後事情が明確に報道されておらず、どうもすっきりしない。

沖縄も、おそらく軍関係がからんで起きた事件もこういうことなんだろうなと思う。

「村八分」、今、聴いても古くない、その凄さが伝わってくる。
山口富士夫さん、日本のロックの草創期、強い意志で引っ張ってきた人、そんな形で死んでしまうなんて残念でならない。



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